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林業機械安全講習を開催しました

5/9(金)に、林業機械安全講習を開催しました。
林業で使用する機械の一つに車両系林業機械があります。車両系林業機械は林業における作業の効率化や身体への負担軽減に貢献します。

車両系林業機械に限りませんが、林業機械を安全に使用するために欠かせない要素の一つに日常的に行うメンテナンスがあります。
日々のメンテナンスをしっかり行うことで林業を行ううえでの事故を未然に防ぐことができます。

今回は、株式会社みどりの恵の森本正延さんを講師にお迎えし、当財団で保有しているフォワーダーとバックホーを中心に日常的に行うメンテナンスの方法や確認すべきポイントについて教えていただきました。
森本さんは長年香美市森林組合に勤めたあと、2021年に独立し、現在は林業のコンサルティングや林業に関わる機械を取り扱う業務を行なっています。

この日はあいにくの雨でしたが、13人の方にご参加をいただきました。

林業機械において日常的に行うメンテナンスには以下のようなものが挙げられました。
・燃料タンクの水抜きを行う
・エンジンオイルの確認
・作動油の確認
・木屑の掃除

燃料タンク内の空気の寒暖差により結露が発生し、タンク内に水が溜まってしまいます。この水がタンクのサビやエンジンの不調の原因となります。また、寒さが厳しい嶺北地域では冬の時期にはタンク内の水が凍結してしまい、故障につながる事態も発生していると説明を受けました。
当財団のフォワーダーで水抜きを行うとしっかりと水が出てきました。
定期的な水抜きを行うとともに、作業終了時に給油を行い燃料タンク内の空気部分を減らすことで水が溜まりづらい状態にすることできるなど予防策についても説明がありました。

作動油の確認については、特にバックホーについて細く教えていただきました。
作動油の確認を行ううえでのポイントが二つあります。
一つ目は、作動油の確認の姿勢をとること。この体制はメーカーによって異なるので特に注意が必要です
↓日立のバックホーの確認の姿勢
  

↓コベルコのバックホーの確認の姿勢(アーム先が地面に接地する)

二つ目は、エンジンを切った状態で確認することです。
↓エンジンを切った状態 作動油の量が確認できる。


↓エンジンを入れた状態 作動油の状態が確認できない。(作動油が無いと表示されてしまう)

この二つを守ることで作動油の量を適切に確認することできます。間違った状態で油量の確認を行い、作動油を追加してしまうと溢れてしまいます。油漏れは油圧装置の故障を招くだけでなく、周囲の環境汚染を招いてしまいます。

木屑の掃除は簡単な作業ですが、とても重要な作業です。
林業機械についた木屑がマフラー部分などに入り込み、最悪の場合着火してしまいます。この火が、燃料などに引火すると火事の発生につながります。フォワーダーではこの事故が発生しやすいと言います。特に何年もの間使っている機械になると発生リスクは高くなり、より丁寧に確認を行います。
↓写真のような木屑を取り除くことが大事

今回の研修を通して、日常的にどのようメンテナンスを行う必要があるのか?また、メンテナンスを怠った場合にどのような事故が発生してしまうのかまでをセットで教えていただきました。日常的に行うメンテナスは小さなことかもしれませんが、大きな事故を防ぐことにつながっているということが再確認できる機会になったと思います。

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